貸農園の経営はおすすめ?貸農園の種類や市民農園を開設する方法を解説
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「貸農園の経営はどうすればいい?」
「貸農園を開設する方法は?」近年、貸農園や市民農園が注目を集めています。
自宅に庭がない家庭や、老後の楽しみとして農園を利用したい人は多く、農園にできる土地を持っている人は土地活用の一つとしておすすめです。
この記事では、貸農園として活用するためにはどのようにすればいいかを紹介します。
貸農園を開設する方法や注意点も合わせて解説していきます。
土地活用のアイデア9選!土地の広さ別に発想のヒントを紹介貸農園の経営とは?
貸農園の経営とは、余っている土地を農園として個人または自治体などの団体に貸し出し、賃料で収入を得ることです。
貸農園は狭い土地でも活用可能で、広い土地であれば区分けして複数の利用者に貸し出すこともできます。
日本では耕作放棄地や遊休農地などの、使われていない農地もあるのでそれを利用する形だとそれほど手間をかけずに活用可能です。
特に耕作放棄地として国に指定されてしまうと、税金を多く支払わないといけないため、使っていない農地を貸し出して収入が貰えるのは非常にお得です。
貸農園の種類
貸農園には、大きく次の4つの種類があります。
- 体験農園
- 貸農園
- 市民農園
- 滞在型農園
貸農園も道具をオーナーがある程度準備する必要がありますが、野菜の栽培は利用者が独自で行います。
そのため、オーナーは手間をかけずに運用可能なメリットがあります。
一方、市民農園は利用者が独自で道具を準備する必要があるので、オーナーの手間はかかりませんが利用料金は低くなります。
滞在型農園は地方に多い貸農園の一つで、体験農園と宿泊施設が一体化している農園です。
宿泊施設を準備しないといけないため初期費用は掛かりますが、収益性は高い特徴があります。
お金のかからない土地活用方法5選!資金なしでも始められる方法と注意点・節税対策を解説貸農園を経営するメリット
貸農園を経営するメリットは、次の3つです。
- 使っていない農地が活用できる
- 税金の負担が減る
- 周辺の農地への悪影響を避ける
以下にそれぞれのメリットを解説します。
使っていない農地が活用できる
貸農園を経営するメリットとして最も大きいのは、使っていない農地を活用できることです。日本には遊休農地や耕作放棄地と呼ばれる放置されている農地が多く、問題視されています。
貸農園にすることで利用料金も徴収できるので利益を出すこともできます。
特に市民農園であれば貸し出す手続きさえできれば他の手間がかからないので、時間が取れない人にもおすすめです。
税金の負担が減る
貸農園を経営することで、固定資産税を減らすことも可能です。特に遊休農地を持っている場合は、固定資産税が通常よりも高くなってしまいます。
土地の固定資産税は「評価額(売買価格×0.55)×税率(1.4%)or前年度の課税評価額×負担調整額×税率」 の2つのうち、金額の少ない方が適用されます。
しかし遊休農地では0.55の税率が適用されない上、評価額や前年度の課税評価額が1.8倍となります。
貸農園として活用できれば固定資産税を減らすことができるので、土地活用しておくのはおすすめです。
周辺の農地への悪影響を避ける
放置している農地を所有している人は、周辺の農地への悪影響を出さないためにも貸農園として貸し出すのはおすすめです。放置した農地は虫や雑草が増えてしまい、周りの農地へ悪影響を及ぼします。
耕作中であれば迷惑をかけてしまうので、対策を打つ目的でも貸農園として利用者に管理してもらうのはおすすめです。
【遊休地活用】遊休農地のおすすめ活用方法は?放置しておくデメリットや転用する方法を解説貸農園を開設する方法
貸農園を開設する際は、関係法令によって次の3つの方法が取れます。
- 特定農地貸付法による方法
- 市民農園整備促進法による方法
- 農園利用方式による方法
主に農園の種類によって開設方法が異なります。
方法によっては市区町村へ届け出をしなければならないので、始めようと思っている人は確認しておきましょう。
以下にそれぞれの開設方法を解説します。
特定農地貸付法による方法
特定農地貸付法は、市民に農地を貸して賃料を受け取る方法です。
農地を区画分けして貸し出すことができるので、市民農園に向いています。
特定農地貸付法では、農業委員会に申請する必要があります。
ただし、次の4つの要件を満たさなければならないので気をつけましょう。
- 10a未満までしか貸し付けられない
- 複数人へ貸し付けなければならない
- 貸し付け期間は5年以内
- 利用者は営利目的の栽培を行なってはいけない
市民農園整備促進法による方法
市民農地整備促進法は、農機具庫や休憩所などの施設を設置する場合に利用する方法です。市民農園区域に指定されている農地だけが市民農園とできます。
市民農園区域は市町村が周囲の農地に影響がないと判断した土地だけなので、土地の条件によっては許可が下りないこともあります。
市民に農地を貸し付ける方法と農作業体験をしてもらう方法の、どちらでも問題ありません。
農園利用方式による方法
農園利用方式は、市民に農作業体験をしてもらう市民農園に向いている方法です。法律上の規制がなく、簡単に連絡できます。
ただし、農地を貸すことができないので、体験農園などのように工夫する必要があります。
農園の用途としては少ないので、他の方法と組み合わせて利用すると良いです。
貸農園を経営する際の注意点
貸農園を経営する際には、次の点に気をつけましょう。
- 利用場所の選定に気を付ける
- 収益はそれほど高くない
- 技術指導の範囲を調整する
貸農園を経営する際は注意点を理解しておかないと、思っていたように利益が出せないこともあるので気をつけましょう。
以下にそれぞれの注意点を解説します。
利用場所の選定に気を付ける
貸農園を経営する際は、利用場所の選定に気をつけましょう。すでに土地を持っている場合はその土地を利用するのが良いですが、活用する土地に候補があれば慎重に選ぶ必要があります。
例えば、周辺に農業従事者がいれば、複数の利用客が来るのを迷惑に感じる人もいるかもしれません。
特に農地初心者の場合は、他の土地に迷惑をかけることもあるので周辺環境にも気を付けましょう。
収益はそれほど高くない
貸農園や市民農園は、それほど収益性は高くありません。都心部などで運営すると利用料金が高くてもある程度料金が高くても問題ありませんが、それでも無理に引き上げることは難しいです。
市民農園を地方で経営したとすると、収入は年間で数千円~1万円程度です。
休憩施設などがついている貸農園では10万円程度が相場なので、収益性はそれほど高くないと考えておきましょう。
技術指導の範囲を調整する
貸農園の利用者は、初心者から農業経験者まで広くいます。そのため、技術指導の範囲は調整しなければいけません。
初心者の利用が多い場合は農作業の技術指導を徹底して、サービスを充実する必要があります。
反対に、利用者が農業経験者であれば、過度のアドバイスは嫌がる人もいます。
利用客に技術指導する範囲は、都度調整しましょう。
貸農園の経営は活用目的を決めて始めよう
貸農園には、体験農園・貸農園・市民農園・滞在型農園の4つの種類があります。
それぞれ利用客の範囲や収益性の差があるので、自分の目的に合った種類で活用しましょう。
また活用する際には、土地の選定などを意識して始めた後に失敗しないように気をつけましょう。